<認知症家族介護>在宅継続、4割が困難 2割は「一日中」

◇滋賀・守山 市内の家庭にアンケート

約4割が「自宅での介護を続けるのは難しい」と考えていた--。地元で起きた介護殺人事件を機に、滋賀県守山市が認知症の家族を介護する市内の家庭(約1600世帯)にアンケートをしたところ、こんな結果が出た。2割近くは、昼夜を問わず一日中介護をしていると答えた。守山市は事件の再発を防ごうと、調査結果を参考に介護者の支援策の検討に乗り出した。

介護疲れによる殺人や心中は後を絶たないが、事件を受けて自治体がこうした調査をするのは異例だ。

人口約8万人の守山市では2013年9月、認知症の妻(当時83歳)を夫(同83歳)が殺害した。夫は懲役3年の実刑が確定した。

事件を受けて守山市は14年度、認知症の介護家庭にアンケート用紙を配り、795世帯から回答を得て、最近、結果をまとめた。

回答者の44%は在宅介護の継続が難しいと答えた。理由として「体調不良」「気が休まらない」「将来の介護不安」などを挙げた。介護の負担を「いつも感じる」「時々感じる」とした人は計69%だった。一日に介護に費やす時間は「昼夜を問わず一日中」(16%)が最も多かった。

介護で大変な時間帯は家事と重なる「午前6時~午前9時」(19%)が最多だった。ただ、重い認知症患者がいる家庭に限ると、深夜から未明(午前0時~午前6時)を挙げた人が約3割を占め、介護による睡眠不足などに悩む人が少なくないことを裏付けた。

特に困っていること(複数回答)は「(被介護者の)転倒の危険性」(29%)、「精神的な負担感」(25%)、「排せつ介助」(21%)の順で多かった。

7割を超える人が今受けている以上の介護サービスを利用したいと答えた。半数以上は「緊急時の介護代理や施設」を求めていた。

介護サービスを巡っては費用負担や施設側の人手不足もあり、希望通りに活用できないことが珍しくない。施設入所も希望者が多く、難しいのが現状だ。

守山市地域包括支援センターの坂口敦子主任保健師は「介護者の窮状が明らかになった。在宅介護者をどう支えていくか考えたい」と話している。




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