「汚染水」新たに400トン 第1原発、海側遮水壁完成で増加

東京電力は18日、福島第1原発の護岸沿いに鋼管を打ち込んで造った「海側遮水壁」でせき止められた汚染地下水を浄化設備に送ることができず、1日当たり約400トンの汚染水が新たに発生していると発表した。1~4号機建屋内に流れ込む地下水と合わせると、1日当たり約600トンの汚染水が発生している。汚染水の発生量を減らすため、建屋周辺の井戸から地下水をくみ上げる「サブドレン計画」運用前の汚染水発生量だった同約300トンの2倍に相当する。

東電によると、汚染地下水が海に流出するのを防ぐ海側壁は10月下旬に完成。護岸付近で上昇する地下水を「地下水ドレン」と呼ばれる井戸からくみ上げ、浄化設備で放射性物質を取り除いた後に港湾内に放出する計画だった。

しかし、海側壁の完成後、護岸付近の地下水のトリチウム(三重水素)濃度が上昇し、五つある地下水ドレンのうち四つで、東電の放出基準値(1リットル当たり1500ベクレル)を超えた。トリチウムは水に性質が近いため、現在の技術では浄化できず、浄化設備ではなく建屋内に移す対応が続いている。

東電は、サブドレンのくみ上げ量をさらに増やすとともに、「凍土遮水壁」の運用で建屋周りの地中に氷の壁を造り、地下水ドレンからのくみ上げ量を減らす方針。しかし原子力規制委員会はいまだ凍土壁の運用を認めておらず、解決の見通しは立っていない。




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