福島の住宅街に除染装備品を投棄 ごみ収集場に長靴など

東京電力福島第1原発事故に伴う除染作業に使用されたとみられる長靴やヘルメットなどが福島市本内の住宅街のごみ収集場に投棄されていたことが10日、住民や同市への取材で分かった。地域住民からは不安の声が上がっている。県内では、南相馬市の河川敷やコンビニで、除染で使われたとみられるマスクなどが日常的に捨てられていた問題があったばかりで、使用後の処分の徹底が図られていない実態が浮き彫りとなった。

環境省は、投棄されたヘルメットなどに記載されていた共同企業体(JV)からの経過の報告を待って、除染業務について定めた国の規則(除染電離則)の違反がなかったかどうか判断する。

市と同省などによると、捨てられていたのは長靴、ヘルメットのほか、「南相馬市除染」の文字や除染を請け負っていたJVの名称が入った安全ベストなど。同省は、南相馬市の国直轄除染に使用された装備品とみている。

ごみ収集場の近くに住む住民が7日午前10時ごろ、「除染」と記されたベストなどが入ったごみ袋が捨てられているのを発見、市に通報した。市職員が、ごみ袋の中身を確認し、同省に連絡。同省から連絡を受けたJVの担当者が8日、市役所を訪れ、担当者に謝罪した。地域住民によると、同地区では、4日に可燃物の回収があったことから、同日以降に捨てられたとみられる。

近所の男性(82)は「まさか町内で見つかるとは。除染で出たごみを持ち帰り、別の土地で捨てるなんて言語道断だ。作業員の教育を徹底してほしい」と話した。付近に住む40代の主婦は「心配だ」と不安がった。

JVの幹事会社の大成建設東北支店は福島民友新聞社の取材に「元請け企業として協力会社や従業員による(装備品廃棄の)再発防止に向け、指導を徹底していく」としている。同省は「JVからの報告がないため、現段階ではコメントできない」とした。




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