浜松斎場 存続に光 民間事業者、協力申し出

浜松市中区の浜松斎場の廃止などを盛り込んだ同市斎場再編・整備方針案をめぐり、民間事業者が浜松斎場の存続に向けて市に協力を申し出たことが7日までに、関係者への取材で分かった。建て替え時に必要な駐車場などの代替施設を貸し出す内容。これまで市は、敷地の制約などから建て替えは困難とみていたが、事業者の協力が得られれば、建て替えは現実味を帯びる。市は近く本格的な交渉に入る見通し。

市内で最も人口が多い中区から斎場がなくなることについては、市民から反対の声が相次いでいた。こうした事情も背景に、パブリックコメント(意見公募)まで行った再編案が大幅に見直される可能性が出てきた。

再編案が公表されたのは9月。市内7カ所にある斎場を2020年度以降、浜北(浜北区)、雄踏(西区)、佐久間・水窪(天竜区)の3斎場に集約するとした。浜松斎場などの廃止分は、浜北、雄踏の両斎場を拡張して割り振る考え。

最も古い浜松斎場は現在、市内の火葬の約65%を行っている。建て替えには、現在の施設を稼働させながら別棟を建築する必要があるため、市は敷地面積の問題から存続は難しいとしていた。

これに対し、中区協議会などでは「市民への影響が大きい」「最も使われている施設を無くすのはおかしい」と異論が噴出。意見公募でも存続を望む声が大半だったという。

関係者によると、施設提供を申し出たのは浜松斎場周辺で葬祭センターを運営する事業者。市は同社の保有施設を一時的に借り受けて駐車場や待合室として活用すれば、浜松斎場内の駐車場部分に建て替えることは可能だとみている。

市幹部は「前提条件が変わった」と話し、浜松斎場存続に前向きな姿勢を示す。ただ、14基ある現在の炉数よりは規模縮小を迫られる見込み。市は代替施設の賃借料や建設、維持コストなどを慎重に検討した上で、最終判断するもようだ。

<メモ>

浜松市斎場再編・整備方針案 

老朽化による維持修繕費や将来見込まれる火葬体数の増加といった課題を解決するため、市が9月までにまとめた。2020年度以降に浜北斎場(浜北区)の炉を4基から10基に、23年度以降に雄踏斎場(西区)を3基から15基にそれぞれ拡張。その後、三ケ日斎場(北区)、天竜斎場(天竜区)、春野斎場(同)と浜松斎場(中区)を順次廃止するとしている。10月16日から1カ月間行った意見公募には、約1500件の意見が寄せられた。




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