高齢者捜索で県警嘱託犬の出動増

認知症高齢者の徘徊(はいかい)による行方不明が頻発する中、捜索に当たる「岡山県警嘱託犬」の出動が近年増加傾向となっている。他のケースも含めた行方不明者の捜索で今年出動した件数(11月末現在)は222件と、10年前(2005年)の2倍以上。県警は向こう10年のうちに年間400件を超すと予想し、徘徊の恐れがある高齢者の情報を警察に事前に登録しておくよう呼び掛けている。

県警によると、行方不明者捜索のための嘱託犬の出動は、記録が確認できる11年以降では11年185件、12年200件、13年263件、14年209件。05年は出動件数全体でも103件のため、行方不明者の捜索目的の出動はこの10年間で少なくとも2倍以上に増えた計算になる。捜索対象の行方不明者は、ほとんどが認知症の高齢者とみられるという。

今後の出動について県警は、認知症の高齢者の増加に伴って17年ごろに300件を、23年ごろ400件に達すると見込んでいる。

一方、県警に出された認知症の高齢者らの行方不明届は、統計のある12年以降年間166〜255人で推移し、今年は11月末現在で216人。県警嘱託犬は、人間の数千倍ともいわれる嗅覚を生かし、行方不明になった高齢者が使っていた枕カバーや靴のにおいを基に自宅周辺を捜す。14年度は委嘱した7月から9カ月間に出動した172件のうち5件で発見に至った。

「一人でも多く発見するため日々訓練を続けたい」と、14年度から雄のシェパードを嘱託犬に登録している岡山市南区の女性(71)。

行方不明者の捜索を所管する県警子ども女性安全対策課は「万が一の際速やかにバスやタクシー会社に協力を求めるためにも、家族は認知症の症状がみられる高齢者の名前や特徴、顔写真を警察署に登録しておいてほしい」としている。

<県警嘱託犬>

警察犬の一種。警察が直接飼育・訓練する直轄犬と異なり、民間の訓練士らが委託を受けて活動する。県警の直轄犬は現在4匹で、主に事件現場で犯人や遺留物を捜索。嘱託犬は主に高齢者らの行方不明での捜索を担う。嘱託犬は、県警が毎年開く審査会に合格する必要があり、2015年度は31匹が委嘱されている。




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