インボイス、どんなもの? =適正な納税に必要

自民、公明両党は、2017年4月の消費税率10%への引き上げ時に軽減税率を導入することを踏まえ、「インボイス(税額票)」を使う新たな経理方式を将来導入することを決めた。仕組みと課題をまとめた。

―インボイスって何。

商品ごとに適用される消費税率や消費税額などを記した新たな請求書のことだ。売り手である事業者の「登録番号」など現在の請求書にはない項目も追加され、記載する項目が細かいのが特徴だ。事業者同士の取引で用いられる。

―どうして必要なの。

消費税は、物やサービスを売る事業者に納税義務がある。売り手は、買い手から預かった消費税額から、仕入れ時に払った税額を差し引いて納税する。今は税率が一つだから税金の計算は簡単だが、軽減税率が導入されて、例えば、10%と8%のように税率が複数になると、税率別に経理を分けないといけない。インボイスはそのために必要だ。

―インボイスを入れないとどうなるの。

税金をごまかす事業者が出てくる恐れがある。例えば、売る時に8%の品目を多くして、仕入れは10%の品目が多かったと申告すれば、納税額を意図的に低くできる。与党は、売り手にインボイスの発行を義務付け、罰則規定も設けることを検討中だ。

―導入はいつからか。

税率が複数になる軽減税率の導入では、事業者の経理負担が増す。17年4月の増税、軽減税率導入の段階では、現在の請求書を少しだけ手直しした「簡易な方式」を採用する。事業者に準備の余裕を与えるため、インボイス方式への移行は21年4月ごろになりそうだ。

―課題はあるの。

現在も、消費者が払った消費税が全ては納税されずに、事業者の手元に残る「益税」の問題がある。中小企業の経理負担に配慮し、税金の計算方法を大ざっぱにしているのが原因だ。インボイスの導入で益税はある程度なくなるが、年商の少ない事業者はインボイス方式の対象から除かれるため、益税は残りそうだ。




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