米ファイザー合併後本社 法人税低率のアイルランドに「税逃れ」批判噴出

米製薬大手ファイザーとアイルランドの同業アラガンが二十三日発表した合併に、米国内で「税金逃れ」との批判が広がっている。合併後の新会社は米国より法人税率が低いアイルランドに本社を置くためだ。オバマ米政権は節税を狙った企業買収を規制しようと必死で、合併まで曲折も予想される。

経済協力開発機構(OECD)の調べでは、米国の連邦法人税率は主要国で最も高い35%。アイルランドは米国の半分以下の12・5%だ。今回の合併はファイザーによるアラガンの事実上の買収で、新会社の運営拠点はファイザーの本社がある米ニューヨークに置く。米メディアによると、形式上の本社をアイルランドにすることで年二十億ドル(約二千四百億円)の節税が見込めるという。

米財務省は十九日、企業の節税対策に歯止めをかけるため、買収先企業とは無関係の第三国に本社を移せないようにするなどの規制強化策を公表。その直後の合併発表だったことも、批判を招く一因となった。

オバマ大統領は二〇一二年に法人税率を28%へ引き下げる改革案を発表したが、一向に実現しないことも米企業が相次いで節税対策を進める背景にある。




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