長谷川委員辞意 憤りの声、相次ぐ

県総合教育会議で「妊娠の初期に(障害の有無が)分かるようにできないのか。4カ月以降になるとおろせない」などと発言した県教育委員会の長谷川智恵子委員(71)が20日、橋本昌知事に辞職を申し入れた。

県障害者権利条例が4月に施行されたばかりで、障害者や家族、福祉関係者からは「辞職すればいい問題ではない」との憤りの声が上がる。県教委には「発言は許せない」などとする意見が20日までの2日間で、計634件寄せられた。

同条例の正式名称は「障害のある人もない人もともに歩み幸せに暮らすための県づくり条例」。第1条には目的として「障害及び障害のある人に対する県民の理解を深め、障害のある人の権利を擁護して福祉の増進を図る」などと記されている。

同条例制定に尽力した「つくば自立生活センターほにゃら」代表の川島映利奈さんは「条例が施行された矢先なのに…。辞任すれば済む問題ではない」と批判。県に対し「こうした発言がなぜいけないのか、広く県民に知らせてほしい」と求めた。

自身も重度障害があり、バリアフリーに関して研究する茨城大非常勤講師の有賀絵理さんは「障害について知らないが故の発言ではないか。出産は夫婦間の問題。他者が決めることではない。障害があるからといって、決して生まれてきて不幸ではない。任命責任もあるのではないか」と指摘した。

県肢体不自由児者父母の会連合会長の堀田俊雄さんは「障害者を間引きした方がいいとも受け取れる発言だ。辞職はやむを得ない」と厳しい見方を示し、県心身障害者福祉協会長の住田福祉さんは「県教育委員には障害者に理解がある人に就いてもらいたい。心のバリアフリーをもっと進めてほしい」と話した。

県教委によると、電話やメール、ファクスで長谷川委員の発言に関する意見は19日に108件、20日には526件寄せられた。多くが「すぐに教育委員を辞めるべきだ」「発言には障害者や家族が不幸だという偏見がある」との批判的意見だった。




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