青森県、改善率も最下位/全国ワーストがん死亡率

人口10万人当たりのがん死亡数を示すがん年齢調整死亡率(75歳未満)で2014年まで11年連続全国ワーストに低迷している青森県は、05年から14年までの10年間の死亡率改善率が5.0%にとどまり、全国ワーストとなったことが県のまとめで分かった。死亡率と改善率をグラフで表すと本県は全国平均や他県よりかなり離れた悪い位置にある。がん対策に力を入れる本県医療関係者は「生活習慣病予防、健診受診、健康意識啓発など、これまでの取り組みを一層強化しなければならない」と語る。

死亡率改善率は、県がん・生活習慣病対策課が、国立がん研究センターのデータを基にまとめ11日、青森市で開かれた県がん対策推進協議会で報告した。

本県の14年の年齢調整死亡率は98.0で、05年の103.2より5.2ポイント減少したが改善率は5.0%となり、全国平均(14.5%)より9.5ポイント、トップの山口(19.8%)に比べ14.8ポイント低かった。

国のがん対策推進基本計画の全体目標では、05年から15年までのがん年齢調整死亡率の減少率を20%としており、本県は目標に大きく届かない見込み。

東北の改善率は秋田10.0%、岩手12.7%、宮城14.8%、福島13.9%、山形7.0%と山形以外、2桁の伸びを示した。死亡率が低く、改善率も高いのは広島、奈良、滋賀など西日本の県が多かった。

今回の結果について、弘前大学大学院医学研究科の中路重之科長は「短命県返上に取り組んでいるだけに、ショックだ」と語り「健康寿命延伸の取り組みは、がん予防と重なる。健康意識の向上や健診受診率のアップ、肥満予防、喫煙対策など今までやってきたことを職場、学校、地域で一層やらなければならない」と強調した。

弘前大学病院医療情報部の松坂方士准教授は「全国的なC型肝炎対策によって西日本を中心にがん死亡率が減少している中、本県が取り残される形で死亡率が最も高くなった。本県で有効な対策を立てられなかったことが改善率が 低い理由の一つ」と指摘。その上で「地域全体のがんの発症や受診時の状況などを集計する『地域がん登録』の精度が向上してきており、医療機関受診の遅さなど本県でがん死亡率が高い理由が分かってきている。それを有効な対策に結び付けられるかが今後の課題」と語った。

県保健所長会の宮川隆美会長は「本県は、働き盛りにがんで亡くなる人が多い。健診を受けておらず、がんが見つかった時には進行してしまっているケースが目立つ。働き盛りの人に健診を受けてもらうように、われわれも粘り強く働きかけていかなければならない」と力を込めた。




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