埼玉の建築会社 住宅12戸で壁強度不足 5都県の全2万5000戸調査へ

さいたま市中央区の建築会社「県民共済住宅」は十一日、同社が一九八六年から東京、埼玉、千葉、茨城、栃木の五都県で施工・販売した木造住宅のうち十二戸で、壁の強度(壁量)が建築基準法の基準を満たしていなかったと発表した。同社は「すぐに倒壊につながるとは考えにくい」と説明。住民には既に連絡し、補修に応じるとしている。

同社によると、東京と埼玉、千葉が各三戸、茨城二戸、栃木県一戸。市町村名など詳しい所在地は公表していない。

旭化成建材(東京)のデータ改ざん問題を受け、十月に住民から「自分の家は大丈夫か」と同社に調査依頼があり、八六年以降に施工した木造住宅約二万五千戸の約一割を抽出調査して判明。残る全戸も来年一月末までに調べ、強度不足が分かれば無償で補修する。

地震や風に対して建物を支えるため、壁に斜めに入れる「筋交い」の部材が不足していた。設計段階での筋交いの必要数の確認ミスという。県建築安全課によると、筋交いは、建築確認の対象外という。

深川元秀社長は十一日、埼玉県庁で記者会見し「設計時のチェック体制が不十分だった。大変申し訳ない」と謝罪した。

国土交通省関東地方整備局は「違法行為が確認されれば、処分に必要な手続きを取る」としている。

欠陥住宅問題に詳しいNPO法人「建築Gメンの会」(東京)の中山良夫事務局長は「木造建築物の場合、耐震性で重要な壁量が足りているか確認するのが大前提だ。今回のケースはあまりにずさんだ」と指摘している。




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