北朝鮮で抗日パルチザン2世らが次々と失脚か

今月7日に死去した北朝鮮・朝鮮人民軍元帥で革命第1世代の李乙雪(リ・ウルソル)氏の葬儀委員会委員のリストに、朝鮮労働党の崔竜海(チェ・リョンヘ)勤労団体秘書と呉日晶(オ・イルジョン)民防衛部長の名前がなかったことが9日までに分かった。

朝鮮労働党民防衛部長は労農赤衛隊と赤い青年近衛隊の400万人を傘下に収めていることから、朝鮮人民軍よりも兵士の数が多い北朝鮮予備役のほとんど(500万人以上)を動かす要職で、通常なら今回のような国家葬儀委員会には必ず名を連ねるべき立場だ。これについて韓国政府関係者は「体調不良といった単純な理由ではなく、失脚した可能性が高い」との見方を示している。

故・崔賢(チェ・ヒョン)人民武力部長(1907-82)の次男である崔竜海氏と、故・呉振宇(オ・ジンウ)人民武力部長(1917-95)の息子である呉日晶氏の二人が同時に失脚したことが事実である場合、故・金正日(キム・ジョンイル)総書記から金正恩(キム・ジョンウン)第1書記への権力移行を支えた抗日パルチザン2世らのいわゆる「廃棄論」に説得力が出てきそうだ。

故・金日成(キム・イルソン)主席と共に抗日パルチザン活動を行ってきた革命第1世代の子弟らは、金正恩氏が公式に権力を継承した第4次朝鮮労働党代表者会(2010年9月)で次々と要職に就任した。

韓国政府で安全保障政策を担当するある政府関係者は「権力を握った直後の金正恩氏はまだ基盤が弱かったことから、人民に『代を受け継いだ忠誠』を求めるため、金日成主席や金正日総書記を支えた革命第1世代の子弟たちが自分に忠誠を尽くす様子を誇示する必要があった」と指摘する。

とりわけ崔竜海氏の父である崔賢氏と、呉日晶氏の父である呉振宇氏は、1970年代に金正日総書記が叔父の金英柱(キム・ヨンジュ)氏と後継者の座を争っていた際、金総書記を積極的に後押ししことから、今なお「首領の決死擁護の化身」などと呼ばれている。そのため崔竜海氏と呉日晶氏を要職に就けることは、金正恩氏にとっては自らの権威の確立にプラスに作用していたのだ。

しかし北朝鮮問題に詳しい専門家らは、金正恩氏は自分一人による独裁体制を確立するために、今後抗日パルチザン2世らを排除する作業に本格的に取り掛かると予想している。

今回、崔竜海氏と呉日晶氏の名前が葬儀委員のリストになかったのは、いわばその前段階に相当するということだ。金正日総書記が金正恩氏の後見人と見込んでいた李英浩(リ・ヨンホ)元総参謀長は2012年7月に、また張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長は13年12月にいずれも処刑された。今回はそれに続いて革命元老の子弟までが権力の座から追いやられているわけだ。




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