被災地の特養ホーム 30%余に人手不足の影響

東日本大震災の被災地では介護が必要な高齢者が増える一方、慢性的な介護現場の人手不足が続いています。NHKが宮城県と岩手県で被災した特別養護老人ホームを取材したところ、スタッフ不足によって受け入れ人数を制限したり、サービスを縮小したりといった影響があった施設が全体の30%余りに上ることが分かりました。

NHKが宮城県と岩手県で被災した83か所の特別養護老人ホームを取材した結果、「震災後、人手が不足した」、もしくは「不足している」と答えた施設は40か所で全体の半数近くに上りました。

このうち施設の定員には余裕があるのにスタッフ不足で受け入れを制限した、もしくは今も制限している施設が12か所ありました。また、高齢者を一時的に受け入れるショートステイや外出支援・施設の催しなど、サービスの中止や縮小を余儀なくされた施設を合わせると人手不足の影響があったと答えた施設は26か所と全体の31%に上ることが分かりました。

人手不足の要因については「自宅が被災するなどして離職するスタッフが相次いだ」とか「賃金が比較的高い復興事業に人が流れた」などと回答した施設もありました。

介護の人手不足の問題に詳しい東北福祉大学の関田康慶教授は「復興需要などによって介護の仕事が選ばれなくなっている。被災地の現状は日本の未来を先取りしており対策を急ぐ必要がある」と指摘しています。




http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151111/k10010301781000.html