米国の薬物過剰摂取が「大流行レベル」に、傷害死因のトップ

米国で薬物の過剰摂取が大流行の水準に達していることが、米麻薬取締局(DEA)が4日に発表した報告書で分かった。同国では、薬物の過剰摂取は交通事故や銃撃を抑えて傷害による死亡原因の第1位になっている。

DEAのチャック・ローゼンバーグ(Chuck Rosenberg)局長は「薬物乱用は、あまりにも多くの命に早過ぎる終わりをもたらしており、家庭や地域社会を破壊している」と語った。

「われわれは、若者たちにもっと低年齢のうちに手を差し伸べて、薬物乱用の危険と恐怖の数々について学ばせなければならばい」

入手可能な最新のデータによると、2013年、薬物過剰摂取による死者数が4万6471人に上った一方、交通事故の死者数は3万5369人、銃による死者数は3万3636人だったという。

■急増する薬物過剰摂取による死者数

薬物過剰摂取による死者数は、過去10年間で急増しており、2004年に報告された死者数3万711人から50%以上の増加を示している。交通事故の死者数が減少傾向にある中、薬物過剰摂取は2008年に初めて、傷害による死因の第1位になった。

ローゼンバーグ局長は「過剰摂取による死亡、特に処方薬とヘロインによるものは、大流行の水準に到達している」と述べた。

また、今回のDEAによる薬物脅威の年次評価では、ヘロインの使用が全米で急増していることが明らかになった。

最近の政府調査では、過去30日以内にヘロインを使用したと答えた人の数が、2013年から2014年で51%増加したことが判明している。この常習性が高い薬物の法執行機関による押収量は、2010年の2763キロから2014年の5013キロにほぼ倍増している。

■処方薬による死者数が依然ダントツ

だがDEAの報告書によると、処方薬の方が依然として、はるかに致命的な問題となっているという。処方薬を乱用する人の数は、コカイン、覚せい剤のメタンフェタミン、ヘロイン、合成麻薬のMDMA(通称エクスタシー)やPCP(通称エンジェルダスト)の使用人数を全て合計した数より多く、処方薬による死者数は2002年以降続けて、コカインとヘロインによる死者数の合計を上回ってきた。

中国産の合成麻薬は「米国内に大きな混乱をもたらし続けている」と、DEAは指摘した。

メキシコの麻薬カルテルは依然として、ヘロイン、コカイン、メタンフェタミン、マリフアナ(乾燥大麻)などの主要供給源となっており、カルテル傘下のギャング団は「わが国の地域共同体の安全と治安にとっての重大な脅威となっている」と報告書は述べている。




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