マンション民泊業者聴取へ 京都、旅館業法違反疑い

京都市右京区のマンションで中国人観光客用の宿泊施設を営んだとして、京都府警生活経済課と右京署が5日にも、旅館業法違反(無許可営業)の疑いで、東京都千代田区の旅行会社の顧問の男(52)=東京都葛飾区=と、山形市の旅行代理店の役員の男(48)=山形市=の2人を任意で聴取する方針を固めたことが、捜査関係者への取材で分かった。容疑が固まり次第、書類送検する方針。

国は2020年の東京五輪・パラリンピックを見据え、国家戦略特区で外国人観光客の宿泊先確保を目指し、マンションの空き室などを活用する「民泊」への規制緩和を打ち出している。観光地・京都でも近年、民泊が広がる一方、衛生面や防火対策、営業形態などの課題が指摘されており、府警の捜査は法的整備が整っていない民泊ビジネスに一石を投じそうだ。

捜査関係者の説明では、山形市の旅行代理店は、右京区のマンション(全44室)のうち36室について、伏見区の不動産管理会社と賃貸借契約を結んだ。2人は旅館業の許可を市から受けず、7~10月、千代田区の旅行会社が集めた観光客290人を宿泊させ、旅館を営んだ疑いが持たれている。管理会社も民泊の広告を出していたといい、府警は同社の関与の有無も慎重に調べる。

右京区のマンションでは、部屋に宿泊した観光客が深夜に騒ぐなどし、住民から苦情が市などに寄せられていた。府警が10月2日、同マンションを同法違反の疑いで家宅捜索したところ、36室は満室で中国人観光客64人が宿泊していた。捜査関係者によると、1室当たり1泊6千円程度で提供され、各部屋ではベッドシーツの取り換えや宿泊客用に朝食が用意されるなどしていたという。

住人の女性(30)は、マンション内で外国人の観光客に「ライターを貸してくれ」とつきまとわれたことがあるといい、「勝手にホテルにされた。オートロックは解除され、不特定多数の外国人が出入りし、夜中もうるさくて迷惑」と憤っていた。

<国家戦略特区の規制緩和>

6泊7日以上の滞在や、部屋の広さ、設備など一定の要件を満たせば、フロントの設置義務などを定めた旅館業法の適用が除外され、マンションの一室などに観光客を宿泊させることが可能になる。大阪府では、空き部屋を宿泊施設に活用する「民泊」条例が10月、可決された。東京都大田区も来年1月からマンションなどでの「民泊」の実施を目指している。京都は特区の「関西圏」に含まれるが、京都市の門川大作市長は「(法に基づかない民泊は)問題がある。本年度中に実態調査を行う」と議会で答弁している。




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