前立腺がん:抗ウイルス薬併用で抗がん剤効き目再び

前立腺がんの抗がん剤が効かなくなった患者に既存の抗ウイルス薬を併用すると、再び効果が得られる可能性があるとの研究結果を、慶応大などのグループがまとめた。来春から医師主導の治験を始める計画。京都市で開かれている日本癌(がん)治療学会で30日、発表した。

前立腺がんは、日本人の男性では胃がんに次いで多い。進行した場合の標準的な治療として抗がん剤「ドセタキセル」が広く用いられているが、使い続けるうちに効果が弱まり、再びがんが増殖してしまうケースも少なくないという。

グループは、抗がん剤が効きにくくなった状態のがん細胞では、遺伝子の働きが変化していることに着目。その変化を打ち消す既存の薬を探し、肝炎治療に使われている抗ウイルス薬「リバビリン」を見つけた。

抗がん剤の効かなくなった患者5人にリバビリンを併用した臨床試験では、2人でがんの指標となる「PSA」の数値が下がり、うち1人は画像診断で骨に転移したがんが消えていたという。

小坂威雄(たけお)・慶応大専任講師(泌尿器科学)は「リバビリン投与が、抗がん剤が効きにくくなったがんを、効くがんに巻き戻すと考えられる。新たな治療法の一つになると期待できる」と話す。




http://mainichi.jp/select/news/20151031k0000m040078000c.html