都市部の一人親家庭受け入れへ 長野県の地方創生総合戦略 都道府県で初の試み

都市部で貧困に苦しむ一人親家庭を地方で受け入れて支援する試みに長野県が乗り出すことが20日、分かった。都道府県では初の取り組みで、同県は22日に策定して政府に提出する地方創生の総合戦略に盛り込む。対象は収入が少ない母子家庭が中心になるとみられ、移住や就職、育児・教育の支援を行う。都市部の「貧困の連鎖」解消に加え、地方側も子供世代の定住を含め人口の社会増が期待できることから、新たな地方創生策として他の自治体の総合戦略や政府の政策などに影響を与えそうだ。

地方創生では、全国の自治体が来年3月末までに総合戦略を策定するが、今年10月末までに政府に提出して「先駆的」などと評価された場合は、先行型交付金の上乗せ交付分が支給される。長野県はこれに合わせて策定する総合戦略の「社会増への転換~未来を担う人材の定着~」の施策として「一人親家庭の移住支援」を盛り込む。

具体的には(1)移住セミナーの開催(2)住居などの支援(3)就職支援(4)育児環境の整備(5)ICT(情報通信技術)活用などによる良好な教育環境の提供-などを実施。さらに、安定した家庭構築による「貧困からの脱出」を促す観点から、再婚支援も検討する。同県内では王滝村が総合戦略に盛り込むべく検討しており、県はこれらの市町村や関係団体などと連携していく。

同県は東京とのアクセスの良さや豊かな自然、暮らしやすさなどから移住先として人気が高く、これまでも都市部からの移住受け入れに取り組んできた。今回の総合戦略策定にあたっては、都市部の一人親世帯、とくに母子家庭が少ない収入の一方、高い生活費や困難な育児・教育環境に悩まされている現状に着目。同県で移住を受け入れ、良好な生活環境を提供する試みに着手することにした。




http://www.sankei.com/politics/news/151021/plt1510210007-n1.html