イスラエル人襲撃拡大=民衆蜂起への発展懸念―「正当な闘争」と反論・パレスチナ

エルサレム旧市街にあるイスラム教とユダヤ教の聖地をめぐる対立をきっかけに始まったパレスチナ人によるイスラエル人襲撃事件が止まらない。

被害の拡大を避けたいイスラエルは軍事的圧力を強めたが、パレスチナ側はますます反発、混乱収束の気配は見えない。

対立は10月に入って激化し、イスラエル政府は14日、治安強化に踏み切った。襲撃事件の容疑者の多くが住んでいた東エルサレムでは、道路に巨大なコンクリートの塊を置いたり、検問地点を設置したりして住民の出入りを制限。各都市でも兵士を配置する異例の措置を取った。

しかし、17日も東エルサレムやヨルダン川西岸で襲撃事件は相次ぎ、容疑者のパレスチナ人4人が射殺された。これまでにイスラエル人7人、パレスチナ側も容疑者を含む40人以上が死亡。数年にわたる衝突が続いた「インティファーダ(対イスラエル民衆蜂起)」が再発する懸念が強まっている。

1987年と2000年に発生した過去の組織立ったインティファーダとは異なり、今回の襲撃事件は大半がイスラエルの占領政策に不満を持つ一般市民が自発的に起こしている。このため、沈静化に向けた具体策が見つからないのが現状だ。

混乱が拡大する中、双方の首脳は非難合戦に終始。パレスチナ自治政府のアッバス議長は14日、パレスチナ人や聖地を守るための「正当な闘争だ」と襲撃事件に一定の理解を示した。これに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は15日、この混乱はパレスチナによる「扇動の結果」だと強調、「殺人を正当化するのはやめろ」と批判した。

イスラエルとパレスチナの和平交渉は14年4月に頓挫して以来再開の兆しが見えず、双方の市民はいら立ちと相互不信を募らせている。パレスチナの政治専門家アデル・サマラ氏は「この暴動がいつ終わるかはパレスチナの人々の気持ち次第。火種は消えないため、(暴動が治まったとしても)いつ再び起きるか分からない」と指摘した。 




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