飽和状態のコンビニ陣取り合戦 ローソン緩やかな提携、セブンは強気の構え

コンビニエンスストアの“新3強時代”で、存在感を示すのはどこか。経営統合後のファミリーマート・サークルKサンクス連合の国内店舗数は、業界首位のセブン−イレブン・ジャパンに肩を並べる。店舗数の規模でファミマに水をあけられた格好となったローソンだが、多機能化によるサービス拡充や中堅コンビニとの緩やかな提携で立ち向かう構えだ。

「高齢者の単身世帯が増えているのに、近隣で生鮮食品を扱う店が減っている。都市部でも買い物弱者が増えている」。ローソンと佐川急便を傘下に置くSGホールディングスの共同出資会社「SGローソン」の野辺一也社長は6月24日、新サービスの狙いをこう明かした。

同社のサービスは、利用客がローソンの店頭やインターネット宅配サービスで注文した商品を、専任の配送担当者が自宅まで届ける。サービスを展開する店舗の半径約500メートル以内で、佐川急便の取り扱い荷物の配送も行う。店舗を起点とした自宅などへの配送・御用聞きサービスだ。利用客には好評で、同社は東京都世田谷区などでサービス店舗を拡大中。来年夏までに100店の導入を目指す。ローソンが目指すのは、高齢化や女性客の増加など客層の変化に対応するための多機能化だ。

もちろん、今後予想される業界再編や、ドラッグストアなど業界の枠を超えた再編も視野に入れる。ローソンの玉塚元一社長は「単なる数の膨張は危険」と、単純な売り上げ規模や店舗数増を目的とした買収を否定するものの、中堅コンビニのポプラ(広島市)やスリーエフ(横浜市)と資本業務提携を結んだ。ブランド統一を譲らないファミマの戦略に抵抗感のある中堅コンビニと、緩やかな提携を進めている。

一方、セブン−イレブン・ジャパンは、中堅コンビニをめぐる“陣取り合戦”に全く興味を示さない。同社の鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)は「(国内のセブンは)1万9000店、2万店と増えていく」と強気だ。その発言を裏打ちするのが、プライベートブランド(PB、自主企画)商品「セブンプレミアム」に代表される圧倒的な商品開発力だ。消費者の支持は数字に表れている。2015年2月期決算におけるセブンのチェーン全店売上高は、前年4月の消費税増税の逆風をはねのけて4兆円を突破。業界2位のローソンや3位のファミマをダブルスコアで引き離した。

セブン&アイ・ホールディングスが社運をかけて取り組むネット通販と実店舗の融合を進める「オムニチャネル」では、グループ各社の商品の注文や受け取り、返品の拠点として中核を担う。コンビニ業界は全国5万店を超え、飽和状態といわれる。そうした中、消費者のニーズに合わせた個性化を進める3社の動きから目が離せない。




http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20151017500.html