【福島第1原発の現状】(2015年10月13日) 汚染雨水流出に苦慮 東電、効果的対策なく

福島第1原発で大雨が降った際、構内の排水路から放射性物質を含む汚染雨水がたびたび海に流れ出る問題で、東京電力は排水路付近の除染や新たな排水路の設置を進めているが、広大な敷地に降った雨水の流れをコントロールするのは容易ではなく、対応に苦慮している。

第1原発構内には雨を海に流す大小の排水路が複雑に設置され、このうち1~4号機建屋近くを通る「K排水路」からは降雨時に、法令基準を超える放射性物質を含んだ汚染雨水が海に流れ出ている。

K排水路は直接外洋につながっており、東電は排水路を港湾内に流れ込むように付け替える工事を進めるが、完成は本年度末の見込み。それまでは排水路の出口付近で雨水をポンプでくみ上げ、港湾内に通じる別の排水路へ移送するしかない。

しかし4月以降、ポンプの故障や移送容量を超える大雨などで、K排水路から雨水が海に流れ出るのを防ぎきれていない。K排水路からの海洋流出は4月以降、10月上旬までに9回に上る。

9月9日には排水路出口付近の水からセシウム137が1リットル当たり550ベクレル検出された。法令基準の約6倍に相当する濃度だ。

K排水路付近の敷地では、雨が地面に染みこみ地下水の流量が増えるのを防ぐために舗装工事が進んでおり、雨が降ると雨水が一気に排水路に流れ込む。K排水路が通る1~4号機建屋付近は地表や建屋の汚染が著しく、K排水路を流れる雨水の放射性物質濃度も高くなる傾向にある。

東電は新たな対策として、K排水路に流れ込む前の雨水をくみ上げて別の排水路に移す対策を10月中に始める方針だが、広い敷地でどの程度効果があるかは不透明だ。




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