<安倍改造内閣>岸田派冷遇、入閣1人 首相支持報われず

7日の内閣改造で、安倍晋三首相の出身派閥、自民党細田派の閣僚は2人から4人に増えた。一方、改造前に5人の閣僚がいた岸田派は、留任した岸田文雄外相以外の入閣はなし。「首相は派閥の推薦を受けない」という見方が大勢だったが、ふたを開けると、各派で明暗が分かれた。

細田派幹部は7日、「他派から『細田派の大勝利』といわれた」と今回の改造を手放しで喜んだ。党総裁選で首相の再選支持を真っ先に表明した二階派では林幹雄氏が経済産業相として再入閣。二階俊博総務会長は東京都内の同派事務所に所属議員を集め、「派閥がこのごろ元気がよくなってきた」と意気揚々と語った。石原伸晃元環境相の退任後、人事で冷遇されてきた石原派の幹部も「森山(裕)さんが入閣できたので十分に合格点だ」と述べた。

対照的なのが岸田派。ある閣僚経験者は「冷遇されるなら総裁選で戦えばよかったという声が若手から出てくるだろう」と派内の動揺を懸念する。

党関係者によると、首相は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉の大筋合意を受け、同派の林芳正前農相を留任させる意向だったが、岸田氏が当選7回の宮腰光寛元副農相の入閣を求めたという。首相は2人とも起用しなかった。

総裁選では、同派名誉会長の古賀誠元幹事長が野田聖子前総務会長の擁立に動き、岸田氏が派内を引き締めた経緯がある。同派中堅議員は「首相官邸の分断工作だ。改造で一番傷ついたのはわが派だ」と嘆いた。求心力が低下しかねない状況に、岸田氏は会見で「人事は巡り合わせで、たいへん難しい」と率直に語った。

参院自民党では、当選3回の岩城光英氏の法相就任を評価する声が相次いだ。昨年9月の改造では、脇雅史前参院幹事長が入閣を固辞したうえ、山谷えり子、有村治子両氏の入閣は官邸が「女性枠」として一本釣りしたものだった。参院側の意向を反映する「参院枠」は安倍政権で有名無実化しつつあっただけに、参院自民党幹部は「順当、妥当な人事だ」と胸をなで下ろした。

首相は自民党から初入閣させた8人のうち、衆院の5人をいずれも当選5回以上の「適齢期」から手堅く選んだ。一方、参院の女性閣僚2人は当選2回。記者会見で首相は「老・壮・青のバランス」を強調した。




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