浜ホト快挙支える ノーベル物理学賞

ノーベル物理学賞の受賞が決まった東京大宇宙線研究所長の梶田隆章さんがニュートリノの観測で使ったのが、浜松ホトニクスが開発した直径二十インチの光センサー「光電子増倍管(こうでんしぞうばいかん)」だ。小柴昌俊さん(二〇〇二年ノーベル物理学賞受賞)が世界で初めてニュートリノを観測した際にも活躍し、浜ホトの独自技術が二度のノーベル賞を支えた。

梶田さんら東京大などのグループは、岐阜県の神岡鉱山の地下千メートルに建設した観測装置スーパーカミオカンデで大気から降り注ぐニュートリノを観測し、ニュートリノに質量があることを示す「振動現象」を捉えた。装置は五万トンの水を満たした円筒形タンクで、内部に光電子増倍管一万一千本余りを隙間なく備え付けた。

光電子増倍管は、目に見えない微弱な光を検出する高感度の光センサーだ。ニュートリノは水中を通過する際にかすかな光を出すことがあり、その光を光電子増倍管で検出する。

直径二十インチ(約五十一センチ)は光電子増倍管の中でも最大のサイズで、浜ホトが開発を始めたのは一九七九年になる。東大理学部教授だった小柴さん(現東大特別栄誉教授)の依頼を受けて挑戦した。二十インチの大口径は未知の領域だったが、当時社長だった晝馬(ひるま)輝夫会長が「できるかどうかわからんがとにかくやってみよう」と決めた。




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