<マイナンバー>きょう施行「副業ばれる」ホステスら困惑も

年齢に関係なく、日本に住む全ての人を12桁の番号で管理するマイナンバー法が5日施行され、近く番号の通知が始まる。地方自治体などは通知がスムーズに行き届くよう準備を進める。一方、勤務先に副業がばれることを恐れる人もおり、影響は広がっている。

「マイナンバー制度で会社に副業がばれたらまずい」

大阪・梅田のスナックで働いている30代のホステスはため息をついた。昼間は大阪市内の保険会社で働き、会社に内緒で週に2、3日、スナックでアルバイトをしている。月数万円のバイト代は現金で手渡しされるため、確定申告もしていない。

飲食店などの経営者もホステスら従業員の名前などを記した報酬の支払調書や源泉徴収票を税務署に提出しているが、来年以降はマイナンバーを記入する必要がある。国税当局はこの番号から、確定申告の有無を容易に把握できるようになる。

確定申告すれば、全ての所得に基づいて住民税が計算される。昼間の勤務先はその税額から従業員の副業に気付く可能性があるとされている。

この女性は親元を離れて1人暮らし。数年前から生活費の足しにしようと夜の街で働く。男性客に酒をついで世間話をし、求められればカラオケでデュエットもする。「店での稼ぎはわずか。会社にばれるくらいなら辞めたい」と悩んでいるという。

大阪・北新地でクラブを経営する女性も「既に、昼間に仕事をしているホステス3人から辞めたいと相談された」と明かした。

国税局OBの税理士は「ホステスが店側にマイナンバーを教えることを拒んだり、店側が正確な書類を税務署に出さなかったりするケースが増える可能性がある」と指摘する。

また、制度の理解もあまり進んでいない。内閣府が9月に発表した調査結果によると、「内容は知らないが、聞いたことがある」が46・8%、「知らなかった」が9・8%を占めた。

大阪市内の会社に勤める坂田修平さん(26)=神戸市=は「どんな個人情報がマイナンバーに関連付けられるのかがよく分からない。説明が不十分なまま、制度が始まるという印象だ」と話している。




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