「爆買い」期待外れ?中国客1500人が高知市観光

上海を出港した大型外国客船が2日、高知新港に寄港し、中国人観光客ら約1500人が高知市内へ観光やショッピングに繰り出した。高知県の美しい自然や人のもてなしに触れてもらいたいと思う一方で、やはり「爆買い」という経済効果にも期待がかかる。彼らは何を楽しみ、何を買ったのか。

「ドライヤー、炊飯器、化粧品はマスト・バイ(買うべき商品)よ」

下船した若い中国人女性はそう話し、高知新港岸壁に設けられた販売コーナーで早速ドライヤーを買い求めた。

寄港した「セレブリティ・ミレニアム」は温水プールやジョギングコースも備えるアメリカの豪華客船(9万1千トン、全長294メートル)で、乗客定員は約2千人に及ぶ。

中国は10月1日から建国記念日に当たる「国慶節」の大型連休に入っている。これに合わせて「セレブリティ・ミレニアム」は9月30日に上海を出港し、高知県が初の寄港地となった。

迎え入れる高知県の港湾振興課などはバスや通訳の手配に大わらわ。「シルバーウイーク明けに500~600人と言っていたのが、直前になって1500人と連絡があった」と県の担当者。新港と播磨屋橋を結ぶ無料シャトルバス4台を急遽用意した。

ほかにも多くのバスツアーが企画され、乗客は桂浜や高知城などの観光地だけでなく、ショッピングモールにも繰り出した。

日本サンゴセンター(高知市仁井田)にはバス9台で約400人の来店があった。中国人団体客の受け入れは初めてという。

日本サンゴセンターを経営する日本珊瑚の近藤健治社長は「高いものでは40万円のアクセサリーが売れた。トータルで100万円ぐらい。日本の団体客に比べたら多く買ってもらったかな、という印象。ありがたいことです」と話す。

イオンモール高知(高知市秦南町1丁目)は中国語の通訳を70人配置し、バス13台、約600人を迎えた。

正午、第1陣のバスが到着すると、昼食時とあって、ほとんどの客がフードコートに向かった。中でもラーメン店の前には大行列。店が用意した中国語のメニューを指さしての注文が次々と入った。

上海に住む男性は「ハオチー(おいしい)」と満足そうに麺をすする。

イオンモール高知内の薬局では目薬や風邪薬、湿布などを買い求める客が目立った。目薬を買っていた男性は「インターネットで疲労感が取れる目薬はどれが人気か調べてきた。日本製はやっぱりいい」。ただ、同一商品が売り切れるなどの「爆買い」はなく、店員は「想像したほどの行列はありませんでした」と話す。

特設された高知県土産物コーナーでは、上海の男性が家族のためにと「土左日記」や「かんざし」など10箱ほどを籠に入れる姿も見られた。

帯屋町などの中心商店街は、シャトルバスで播磨屋橋に降り立った中国人たちでにぎわった。中国で決済に広く使われている「銀聯(ぎんれん)カード」に対応したドラッグストアには、化粧品や日用品を求める客が大勢訪れた。

ただ、商店街で銀聯カードを使える店は少なく、「使えないなんて…」と靴や服の購入をあきらめる男性もいた。

高知県の「もてなし」はおおむね好評だったよう。日本サンゴセンターで買い物をしていた包鉄さん(40)は「お店のあちこちに通訳がいるし、店員も『ニーハオ』とあいさつしてくれて、とてもよかったです」と話していた。

客船は高知新港を2日夜に出港した。この後は別府(大分県)、鹿児島、長崎の九州各港に立ち寄る。




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