厚生年金と一元化で「持参金」 共済積立金から29兆円

公務員らが加入する共済年金を廃止して民間会社員の厚生年金に統合する「被用者年金一元化法」が一日施行され、これに伴い政府は、共済年金が保有する積立金のうち、半分超の二十九兆二千億円を“持参金”として拠出させることを決めた。年金給付費の四・九年分に相当するという。

共済の積立金から約二十九兆円を仕分けして、厚生年金の給付に使う「共通財源」とすることで、官民の公平性を保つとともに財政の安定化につなげる。厚生年金の積立金は現在、福祉医療機構への出資金などを含め百六十四兆八千億円。

厚生労働省によると、持参金の内訳は(1)国家公務員共済から七兆一千億円(2)地方公務員共済が二十兆一千億円(3)私立学校教職員共済は二兆一千億円。共済の積立金は約五十一兆円(昨年三月末時点)あり、仕分け後に残る二十兆円程度は、一元化で廃止された共済独自の上乗せ給付「職域加算」の経過措置などに充てる。

昨年度末の厚生年金の積立金残高が、本年度の給付見込み額の四・九年分に当たることから、共済の積立金も同年分を拠出することになった。

一元化後も積立金の管理と運用は別々に行うが、厚生年金が運用で株式への投資比率を高めていることから、共済側も同様の比率に近づける。

被用者年金一元化法は、共済年金は厚生年金に比べ保険料率が低く、給付は手厚いと指摘されてきた「官民格差」を是正することを目指し、民主党政権下の二〇一二年八月に成立した。




http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015100202000125.html