事務次官の妻を局長に 安倍官邸「外務省人事」に大ブーイング

女性ならば誰でもいいのか。外務省の幹部人事に衝撃が広がっている。現事務次官の斎木昭隆氏の夫人、斎木尚子氏が国際法局長になる人事だ。25日に閣議決定、来月6日付だが、国際法局長とは重要会議のすべてに出席する最重要ポストで、前任者の秋葉剛男氏は総合外交政策局長に転身、次官コースを歩んでいる。社長が自分の妻を次期社長含みで常務にするようなものなのだ。省内からは「やってられない」という声が湧き起こっている。

斎木尚子氏は82年東大法卒。だから、もちろん、優秀だ。とはいえ、夫の斎木次官の下、2014年、報道官・広報文化組織国際文化交流審議官から経済局長に抜擢された時も「自分の妻を重用するのか」と物議をかもした。官邸の杉田官房副長官もこの人事には「何を考えているのか」と呆れ返ったとされる。なのに、今度はもっと露骨だ。外務省ウオッチャーでもあるジャーナリストの歳川隆雄氏もこう言っていた。

「省内も仰天人事に口をアングリですよ。国際法局といえば、条約を担うわけで、そこの局長は外交政策の要です。ふつうは夫婦で外務省を仕切るような人事はしません。まして、尚子さんは条約課長経験者でもないんです」

■女性活躍社会アピールのため無理やり抜擢

外務省にはもう1人、女性の局長がいる。三好真理領事局長だが、今度は大使に転出するとみられている。斎木夫人を外すと、女性局長がいなくなってしまう。それでは安倍官邸の女性登用PRにケチがつく。だったら、お気に入りの斎木次官の妻を抜擢しよう。どうせこんなことだろうが、安倍官邸といえば、つい先日も経済産業省の宗像直子貿易経済協力局長を秘書官に登用。厚労省の次官には2013年、冤罪で話題になった村木厚子社会援護局長を抜擢して、話題づくりをした。

「この調子では内閣改造でもお気に入りの稲田朋美政調会長あたりを重要閣僚につけて、女性活躍社会をアピールするのでしょう。そのためのハク付けなのか、稲田氏は28日から4日間の日程でワシントンを訪問。IMFのラガルド専務理事や米政府高官と会談し、シンクタンクの米戦略国際問題研究所で英語の講演も予定している。当初の下馬評は文科相だったが、経済政策や安全保障を担うのではないか、などの臆測を呼んでいる。経産相や、まさかの防衛相か、なんて声もある。安倍官邸はほかにも女性閣僚候補はいないかと血眼ですが、松島みどりと小渕優子の2人がミソをつけたため、人がいない。当選2回の丸川珠代参院議員の名前まで出る始末です」(官邸事情通)

やっぱり、女性なら誰でもいいのか。無理やり人事のひずみが、そこかしこに露呈しつつある。




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