VWディーゼル車、排ガス不正のからくりは

VWのディーゼルエンジン車は、最大で米国の規制の40倍もの窒素酸化物(NOx)を出していたとされる。どんなしくみで不正を働いていたのだろうか。

Q ディーゼル車は、環境に悪い物質を出すの?

A ディーゼル車はエンジン内で圧縮されて高温になった空気に、軽油などの燃料を噴き込んで燃焼させ、動力源にする。このとき、光化学スモッグや酸性雨につながるNOxや、大気を汚す粒子状物質(PM)を含む排ガスが出る。

Q NOxを抑えるしくみはあるのかな?

A 主に二つある。一つは、排ガスの一部を再びエンジン内に戻すやり方だ。そうすると、エンジン内の酸素の濃度が下がって燃焼温度も下がり、NOxの発生量が減るんだ。VWは、問題になった車両を売っていた当時、この方式で画期的なエンジンの開発に成功したといわれていた。もう一つは、排ガスを触媒に通し、NOxを化学反応で別の物質に変える手法だ。

Q VWは、どうやって不正をしたんだろう?

A 排ガスの試験だと不正なソフトウェアが「排ガスの試験をやっている」と検知すると、車に積まれたNOxを抑える装置をフルに動かし、「環境にやさしい車」を演出するんだ。でも、実際に路上を走るときは、NOx浄化装置の働きを弱めた。

Q なぜこんな不正を?

A 理由ははっきりしない。米国の規制は厳しく、19万キロ走ってもNOxなどの浄化能力を維持する必要があるため、もたないと考えたのかもしれない。また、排ガスをエンジン内に戻す手法はPMを多く出す。PMはフィルターでこし取り、燃料で燃やして処理するため、燃費が悪くなる弱点がある。こうしたことを嫌がったのではないかと考える専門家もいるよ。




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