犬猫の殺処分急減 飼い主の啓発、譲渡推進により6年で87%減 北九州市

飼い主から見捨てられるなどして、北九州市動物愛護センター(小倉北区西港町)が引き取って殺処分した犬や猫の数がここ数年、急激に減少している。2014年度の殺処分数は382匹で、08年度の2988匹から87%減った。飼い主への終生飼育の啓発や、動物愛護団体と協力して譲渡を進めてきたことが背景にあるという。センターは今後、一時的に猫を預かる「ミルクボランティア」などと協力し、「殺処分ゼロ」の実現を目指す。

新たな飼い主だと思ったのだろうか。17日、センターを訪ねると、檻(おり)の中の犬がしっぽを振って近寄ってきた。

この日、センターには飼い主が持ち込んだり、街頭で捕獲されたりした犬や猫が、それぞれ37匹ずつ収容されていた。これらの犬や猫は一定期間内に飼い主が名乗りを上げなかったり、譲渡先が見つからなかったりした場合は、条例に基づき安楽死させる。

センターが14年度に引き取った犬と猫は1121匹で、うち殺処分は犬47匹、猫335匹の計382匹。08年度の殺処分数は政令市で5番目に多かったが、14年度は11番目だった。

市は08年度以降、殺処分を減らすため引き取りを有料化し、各区役所に置いていた窓口をセンターに集約した。譲渡や啓発に当たっては動物愛護団体と協力。13年9月からは「新たな飼い主を探す努力をしたか」などを尋ね、やむを得ない場合を除いて引き取りを断っている。

犬に比べ多い猫の殺処分を減らすため、12年度には子猫を2~3カ月預かり、ミルク離れして譲渡できるまで育てる「ミルクボランティア」も開始。現在9人が登録しており、12月にかけて追加公募する。現在40~50匹ある猫の収容スペースの拡充も計画している。

山本康之所長は「飼い主の意識の高まりで引き取る数が減っていることに加え、殺処分を減らす努力が実を結びつつある」と分析する。

市は昨年11月、処分する犬猫がいない社会の実現を目指す「致死処分ゼロ社会宣言」を行った。センターは今後、子どもたちが動物と触れ合って交流できる機能などを設けることも検討する。山本所長は「小さいころから命の大切さを学んで、最後まで責任を持って育てる心をはぐくんでほしい」と話す。




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