健康気遣う高齢者に人気 オメガ3脂肪酸の多いエゴマ油

あす21日は「敬老の日」。長寿にはバランスのよい食事が大切だ。最近は必須脂肪酸である「オメガ3脂肪酸」を多く含むエゴマ油などの植物油が、高齢者を中心に注目を集めている。エゴマ油などを手軽にとる方法を聞いた。

日本伝統の油

「今年に入ってから大変なブーム。高齢者を中心に求める人が増えています」と話すのは、京都府大山崎町にある離宮八幡宮の宮司、津田定明さん(75)。同神社はエゴマ油発祥の地として知られ、20年ほど前からおはらいしたエゴマ油を「御神油」として、お守りや絵馬と共に授与品として扱っている。昨年末頃からは、エゴマ油の「認知症の予防の可能性」について、メディアが取り上げることが増え、品切れするほどの人気ぶりという。

津田宮司によると、エゴマ油は神社の灯明用として平安時代に発明された。しかし、江戸時代には、安価な菜種油が主流となりエゴマを栽培する地域も少なくなった。

脂肪酸に関する研究が進み、エゴマ油の健康効果が広まった。大山崎町では平成21年度からエゴマ油復活プロジェクトで、栽培方法などを住民に広めている。

魚油と同じ

エゴマは青ジソとよく似たシソ科の植物で、その種子から搾ったのがエゴマ油。シソ油と呼ばれることもある。

エゴマ油の50~60%は、α-リノレン酸と呼ばれる脂肪酸。青魚の魚油に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)と同じオメガ3脂肪酸で、人の体内では合成できず欠乏すると皮膚炎を発症する必須脂肪酸の一つだ。厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(平成27年版)」で、年齢別の摂取目標量を定めている。

糖尿病や脳卒中など多くの生活習慣病やアンチエイジング、認知症との関連を調べる研究が各国で進み、高齢者を中心に関心が高まっている。厚労省は、食事摂取基準の報告書でオメガ3脂肪酸について「脳卒中、糖尿病、乳がん、大腸がん、肝がん、加齢黄斑変性症、あるタイプの認知障害や鬱病に対しても予防効果を示す可能性がある」としている。

生で手軽に

どのようにα-リノレン酸を摂取したらよいのだろうか。レシピ本「えごま油レシピ」(ワニブックス)を出版した料理研究家の市瀬悦子さんは「今までの油に加えてエゴマ油を取るとカロリーオーバーになる。ドレッシングの油などをエゴマ油に置き換えて」とアドバイスする。

レシピ本では、サラダやマリネ、カルパッチョなどのドレッシングの作り方=レシピ=を紹介している。α-リノレン酸は熱に弱いため生で食べるのが基本。肉じゃがなどできあがった料理に混ぜ込むとコクが出る。

酸化が進みやすいため保存は冷蔵庫で。携帯しやすい小袋入りも販売されている。

《エゴマ油を使った ドレッシングの例》

【(1)しょうがドレッシング】

材料=A(すりおろしショウガ1かけ分、しょうゆ大さじ4、酢大さじ2、コショウ少々)▽エゴマ油大さじ4

【(2)ピリ辛ごまドレッシング】

材料=A(ポン酢しょうゆ大さじ5、白煎りゴマ・砂糖各大さじ1、トウバンジャン小さじ1/2)▽エゴマ油大さじ4

【(3)フレンチマスタードドレッシング】

材料=A(レモン汁大さじ2、粒マスタード大さじ1、塩小さじ1/2、コショウ少々)▽エゴマ油大さじ4

作り方=(1)~(3)共通。ボウルにAを混ぜ、エゴマ油を加えてよく混ぜる。 (保存はいずれも冷蔵庫で約10日)




http://www.sankei.com/life/news/150920/lif1509200015-n1.html