手術室間の移動式CT、国内初導入 聖隷浜松病院

浜松市中区の聖隷浜松病院は今春完成した新棟に整備した手術室とヘリポートの運用を今秋から始める。二つの手術室を行き来し、手術中に使用できる移動式のコンピューター断層撮影装置(CT)を国内で初めて導入するなどして患者の負担軽減や安全性向上を図る。県内最大規模の防災ヘリも離着陸できるヘリポートで搬送も迅速化。新棟の中枢機能が本格的に稼働する。

急性期病院の要となる手術室は約30年ぶりに全面改修し、12室から15室に拡充した。年間手術件数が1万452件(2014年度)に上り、過密状態だったが、年間1万2千件まで受け入れ可能になる。手術に使う器具の供給から廃棄までのルートを転換するほか、麻酔科医や薬剤師、臨床工学技士が待機する場所を手術室フロアの中央部に配置し、安全確保に向けた迅速な対応を目指す。

全国で導入が始まる移動式CTは、検査室や格納庫との間で移動させる導入例はあるが、手術室間を移動させるのは同病院が初。手術室内に配置することで、従来のCTがあった地下1階までの移動が不要になり、術後の迅速な検査が可能になる。別の患者の急変時も可動式の扉を隔てた隣の手術室でCTを利用できる。

手術室の中山久実看護課長は「手術を待たせる状況も緩和されるはず。新たな運用に迅速に対応できるよう人材育成や態勢を整えたい」と述べた。

10月稼働予定のヘリポートは聖隷三方原病院(同市北区)のドクターヘリで搬送される患者の受け入れなどに対応する。これまで年間10件程度、近くの公園に着陸したヘリから救急車で搬送していたが、ヘリポートの活用で5~10分程度、搬送が早まる見込み。




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