野良猫の繁殖防げ 官民連携し「TNR活動」 静岡

野良猫の繁殖を防ぐため、地域のボランティアと静岡県、市町などが、猫を捕獲し不妊去勢施術をして地域に戻す「TNR活動」に力を入れている。繁殖の抑制で県内の猫の殺処分数はピーク時の4分の1に減った。ただ、施術後の猫を再び放し、世話をする行為は住民に誤解されやすく、トラブルも多い。県は理解を求めている。

TNR(trap・neuter・release)は同じ時間、場所で餌を与え、懐いた猫を捕獲。動物病院で施術後、耳に印を付けて再び放したり飼い主を探したりして命を全うさせる活動。

静岡市駿河区の住宅地にある公園では、捨て猫が繁殖し、一時は30頭以上に増えた。見かねた地元女性がTNRに取り組み、10年ほどで約半数が施術を受けた。個人では限界があったが、猫の殺処分ゼロの目標を掲げた市動物指導センターが3年前にモデル事業として支援に入り、ボランティア希望者を巻き込んだ活動を展開した結果、猫は減り子猫の姿はほぼなくなった。

ただ、一部の住民からは餌やりが 野良猫を増やそうとする行為と 受け取られ、とがめられることも多い。市内ではボランティアによるTNRがトラブルで中断し、猫が増えた場所もあるという。

同市で猫の譲渡会や啓発に取り組む「グループねこさと」のメンバーは「活動の意味を理解してほしい。中断すれば解決が遠のく」と訴える。

県は2008年、野良猫に関する苦情件数と殺処分数を半減させる目標を立て、TNRの普及に取り組み始めた。8年間でボランティア団体は20から348に増え、繁殖が抑制された結果、殺処分は9891頭から2484頭に減った。

一方、苦情は1千件前後とほぼ横ばいで、「すぐ排除して」との要望も根強い。県衛生課は「時間は掛かるが成果は出ているので見守ってほしい」と呼び掛けている。




http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/152746.html